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<<   作成日時 : 2010/08/08 00:24   >>

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高齢者の安否確認に「答えたくない」…拒否相次ぐ

 東京都足立区や杉並区で都内最高齢者とされる男女の所在不明などが発覚したことをきっかけに、各自治体が100歳以上のお年寄りの安否確認に追われている。

 高齢化が急速に進行する一方、個人情報保護の流れなどが行政の壁となっており、長寿社会への早急な対応が迫られている。

 ◆情報を総動員◆

 「医療保険でも介護保険でも、区が持っている情報を可能な限り利用した」

 今年度中に100歳以上になる315人の安否確認調査の結果発表を終え、杉並区幹部は説明した。

 同区では、都内最高齢とされた古谷ふささんが所在不明であることが発覚したばかり。だが、古谷さんについては、それまでお祝い品を受け取るかの文書を郵送していただけだった。今回の調査は、7月末に足立区で戸籍上は111歳の男性の白骨遺体が見つかったことを受けたものだが、杉並区では担当者を増員し、持てる情報を総動員してわずか1週間で終わらせた。

 個人情報でもある医療保険や介護保険の利用実績を確認することについて、この幹部は「目的外使用との指摘はあるが、安否確認には必要だ」と話す。

 古谷さんを始め、全国で発覚する所在不明事案でも、住民登録が頼りにならず、高齢者の安否確認の難しさが浮き彫りになった。全国の事例を分析すると、家族などから失跡情報が寄せられていても、自治体が住民票を削除する「職権消除」など具体的な手続きを取らず長期間、手つかずになっていた例も目立つ。別の杉並区幹部も「面会しようにも家族が拒否したら面談を強要する権限はない」と悩みを明かす。

 「100歳以上の高齢者については、一歩踏み込んだ対応が必要だ」。この日、記者会見した田中良区長はそう訴えた。

 ◆現場の苦悩◆

 安否確認の壁となっている要因の一つは、「個人情報」への意識の高まりだ。

 「元気ですから、自宅に来ないでくれますか」

 東京都内で民生委員を務める女性は7月、こんな電話を受けた。女性はこの日、担当区域の高齢者宅を訪問し、留守宅に手紙を置いてきた。電話の相手は不在だった高齢者。ほかにも、来訪拒否の電話が数本あった。

 自宅を訪問しても、インターホン越しに「何も答えたくない」と断る高齢者が何人もいた。女性は「個人情報を出すことを嫌がる人が増えており、調査はどんどん難しくなっている」と指摘する。

 板橋区で民生委員を務めて27年になる能見京子さん(73)によると、以前は、「近所の人が病気になった」「子供が生まれた」などの情報が耳に入った。だが、今では病苦やリストラといった必要な情報を隠そうとする人が増えた。所在確認に「民生委員の活用」を打ち出す自治体は多いが、能見さんは「民生委員だけでは、全員の状況把握は難しい」と話す。

 ◆外国人不明者も◆

 今回の所在不明問題では、日本人の所在不明者とは別に、東京都港区や福岡市などで、少なくとも5人以上の外国人高齢者の行方がわからないままだ。

 法務・総務両省では、外国人登録(滞在90日超)を行った外国人が不法滞在などになり、自治体への登録先を変更しないケースを指摘する。外国人にも、住所変更や死亡の届け出が義務づけられているが、家族などの届け出がないと自治体は把握できず、追跡調査も行われていないのが実情だ。(社会部 本田克樹、松田晋一郎)

 ◆医療、介護利用で把握も◆

 所在不明とされた高齢者の中には、年金を受給している人もいる。

 「年金受給者がみんな生存しているかどうか、個々に接触して確認を取るのは不可能だ」。厚生労働省年金局の担当者は、困惑を隠さない。

 公的年金の受給者は、全国で約4000万人。日本年金機構は、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の情報と2か月ごとに照合し、年金の支払いを継続してよいかどうかを確認している。だが、死亡届が出されていない場合、本人以外が不適切に受給することを防ぐのは難しい。

 長妻厚生労働相は3日、110歳以上の年金受給者に限定し、市区町村または日本年金機構の職員が訪問して生存を確認する考えを表明した。対象者は「100人以内」(長妻厚労相)とされるが、年齢層を広げれば、仕事量が膨大になりかねない。

 一方、医療や介護は、本人が直接サービスを受けるため、利用の有無を調べることで、所在や生存情報が把握できる可能性が高い。

 高知市は、市内の生活保護受給者を除く100歳以上152人について、3日から医療介護データを用いた確認作業を始めた。後期高齢者医療制度のデータベースから、過去1年間に医療費の支払い実績がない人が13人いることを確認。次に市の介護保険の情報端末で、13人中2人が介護保険を利用していないことをつかんだ。

 この2人を調べたところ、4日になって、1人は102歳の男性で健在だが、もう1人の「105歳」の男性は、水難事故で33年前に死亡していたことがわかったという。(社会保障部 石崎浩、内田健司)

(2010年8月5日09時15分 読売新聞)


>「年金受給者がみんな生存しているかどうか、個々に接触して確認を取るのは不可能だ」
たしかに全ての人ってのは無理があるだろうが、
どこかで線引きをしていかなければならないだろう。

確認を拒否するなら年金は速やかに止める必要があるな。

あと相続の問題もあるので徐々にでも確認は進めないとね。



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